バックナンバー
2010年09月15日号のバックナンバー
フォーカス
既存の国際展を超える試みを目指す──「あいちトリエンナーレ」レポート
[2010年09月15日号(暮沢剛巳)]
8月21日、愛知県では初めての大規模な国際展「あいちトリエンナーレ」が、「都市の祝祭 Arts and Cities」をテーマに始まった。「国内外130組以上のアーティスト・団体が参加し、現代美術、ダンスや演劇等のパフォーミング・アーツやオペラなどの世界最先端の現代アートをご紹介」する同展のレポートを美術批評家の暮沢剛巳氏にお願いした。
ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展2010──多彩さとミニマル志向の交差する“People meet in architecture”
[2010年09月15日号(五十嵐太郎)]
妹島和世氏を総合ディレクターに起用、「People meet in architecture」をテーマに8月28日から開催されている「第12回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際建築展」。建築批評・建築史家の五十嵐太郎氏に、故・篠原一男氏の生前の業績に対しての特別記念金獅子賞、また、石上純也氏が展示部門での金獅子賞受賞するなど、新旧世代の話題に事欠かない同展覧会をレポートしていただいた。
キュレーターズノート
夏の夜の夢──CAAK Lecture 35 中崎透「遊戯室について」(Dialogue Tour 2010 第4回)を聴講して
[2010年09月15日号(中井康之)]
それにしても暑い夏だった。暑さにかまけてフィールドワークを怠ったつもりはないのだが、結果的に考えれば近畿圏の動きを押さえていたとは言えない状況になっていた。最初に自己弁護しておけば、仕事で大阪を離れていた時間が長かったのがおもな理由であるのだが、そのような動きが見透かされていたかのように、このartscapeで始まった開設15周年記念企画、Dialogue Tour 2010の金沢での対談を聴講してレポートせよという命が下ったのである。
Dialogue Tour 2010 第2回:かじことhanareの公開交流会/森村泰昌:なにものかへのレクイエム──戦場の頂上の芸術
[2010年09月15日号(角奈緒子)]
まだ夏も盛りの8月1日、岡山へ向かう。近隣には岡山県立美術館、橋を渡れば後楽園という川沿いの閑静な地区に「かじこ」はあった。「かじこ」はアーティストの三宅航太郎と蛇谷りえ、そして大学の博士課程に在籍する小森真樹の三人が主体となり運営している「ゲストハウス」であり、イベント開催のための「スペース」であり、「プロジェクト」でもある。そこで開催されたトーク・イベント、「Dialogue Tour 2010──人、コミュニティ、議論をつなぐ」に参加するのが今回の目的である。