バックナンバー
2011年07月01日号のバックナンバー
フォーカス
アニッシュ・カプーア「レヴァイアサン」展
[2011年07月01日号(太田佳代子)]
グラン・パレで行なわれたアニッシュ・カプーアの新作は圧倒的なヒットとなった。あの巨大な歴史空間が、彫刻家の手によってどうはたき込まれ、どう神話が沸き上がるのか──炎天下にもかかわらず、期待に胸を膨らませた人々が、連日長蛇の列をなした。
キュレーターズノート
ニューヨーク、アート訪問備忘録(ギャラリー街、Guggenheim、MET、MoMA&PS1、New Museum)/オノ・ヨーコ展「希望の路 YOKO ONO 2011」
[2011年07月01日号(角奈緒子)]
ニューヨークのグッゲンハイム美術館で先週オープンした李禹煥の個展に当館所蔵の作品を貸し出すため、クーリエとしてニューヨークを訪れた。このところの多忙ゆえ、国内の展覧会をなかなか見る機会がなかったということもあり、今回のレポートは日本を飛び出し、ニューヨークで見てきた展覧会の報告としたい。
リアス・アーク美術館と「N.E.アーティスト協会」/コレクションの力、青森の力/伊藤二子と八戸展 ほか
[2011年07月01日号(工藤健志)]
地震と津波で大きな被害を受けた宮城県気仙沼市に建つリアス・アーク美術館。去る5月29日、被災状況の聞き取り調査ととある案件の打ち合わせのため、同館学芸員の山内宏泰さんを訪ねた。
冨井大裕(MOTアニュアル2011:Nearest Faraway|世界の深さのはかり方)
[2011年07月01日号(住友文彦)]
ここ数年のあいだ、冨井大裕はおそらくもっとも多くの人の目に付く活動をしているアーティストではないだろうか。ほとんど場所を選ばないと言っていいくらい、自由自在に素材と空間を使いこなしているように見える。しかし、この癖のないホワイトキューブ的な空間を使ったグループ展でも、彼の作品は際立っていた。むしろ、展示する空間や鑑賞者の視点とのあいだに作り上げられる緊張感が感じられ、それは以下のような彼の作品の特徴に眼を向けさせた。