バックナンバー
2016年06月01日号のバックナンバー
フォーカス
美術館が出来上がるまで──バーゼル市立美術館の歴史と現在
キュレーターズノート
Life Is Beautiful──生の美しさ
[2016年06月01日号(能勢陽子)]
「Life Is Beautiful」と題された本展は、作家の森北伸の企画によるもので、2名の現代美術家に加えて、家具作家、製本作家が参加している。現在の美術では、「美しい」という言葉はなかなか使いにくい。それでもある作品を、形や色、完璧さだけでなく、人そのものや出来事も含めて、「美しい」というほかないような時もある(そしてふと、現代美術はそうした率直さを抑圧しているのではないかと思わされる)。本展では、造形的な意味だけでなく、生活や生き方においても、ある「美しさ」を感じ取れる作家たちが紹介されている。
いま、被災地から ──岩手・宮城・福島の美術と震災復興──
[2016年06月01日号(伊藤匡)]
上野公園では、「320分待ち」となった「若冲展」の奥で、「いま、被災地から」展が静かに開かれている。この展覧会は、国内の美術館、博物館が加盟する全国組織である全国美術館会議(全美)と会場の東京藝術大学、それに岩手、宮城、福島各県の県立美術館が主催である。