バックナンバー
2016年09月01日号のバックナンバー
フォーカス
記録・再構成される土着性
[2016年09月01日号(多田麻美)]
土着の文化に注目し、そこから創作のヒントを得よう、といった主張は、1980年代を始点のひとつとして、中国では一定の説得力を維持してきた。その流れは、欧米のさまざまなコンセプトの導入、そして恐らくはその反動としての伝統文化への回帰、特に水墨画や書への回帰という段階を経て、新たな環境のもと、あらためて多様な形で力を得つつあるように見える。今回はその動きの一端を追ってみたい。
キュレーターズノート
あいちトリエンナーレ2016 虹のキャラヴァンサライ 創造する人間の旅
[2016年09月01日号(能勢陽子)]
2016年8月11日から10月23日にかけて、3年に1回行なわれる「あいちトリエンナーレ」が愛知県の各地で開催されている。港千尋を芸術監督に迎え、「虹のキャラヴァンサライ 創造する旅」をテーマに掲げた今回は、前回の名古屋・岡崎に加え、新たに豊橋にも会場が設置された。その様子を、いくつかのエッセンスにあわせてレポートする。
「被災地からの発信・ふくしま3.11以降を描く」展
[2016年09月01日号(伊藤匡)]
2011年3月11日の東日本大震災とそれに続く東京電力福島第一原子力発電所の事故から5年半が経つ。福島県内では、現在も9万人以上が避難生活を続け、福島第一原発の廃炉作業は、今後数十年にわたって続けなければならない。福島県での震災、原発事故の影響はまだまだ続く。