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2018年11月01日号のバックナンバー
フォーカス
拡張を見せるベルリン・アート・ウィークとその周辺
[2018年11月01日号(かないみき)]
第7回目を迎えて毎秋恒例となった「ベルリン・アート・ウィーク」が、年を追うごとにその規模を拡張している。今年はアート・フェアをはじめ、美術館やギャラリー、プロジェクト・スペース、劇場、プライベート・コレクション、野外の特設会場など、市内およそ40カ所でオープニング・イベントや展示、パフォーマンスが開催され、およそ12万人の観客が訪れた。2018年9月26日から30日までの5日間、同時代のアーティストたちの最新の動向をとらえた展覧会から、歴史に踏み込んだプロジェクトまで、時代を軽々と横断しながら、ベルリンの街をアートの熱気が包み込む。メイン・イベントであるアート・フェアを中心に、いくつかの展覧会やイベントをピックアップして、ベルリンのアート・シーンをお伝えしたい。
キュレーターズノート
北海道の美術家レポート⑭五十嵐威暢
足利市立美術館「長重之展 ─渡良瀬川、福猿橋の土手─」/アーツ前橋開館5周年記念「つまずく石の縁 ─地域に生まれるアートの現場─」
[2018年11月01日号(住友文彦)]
栃木県足利市在住のアーティスト、長重之(1935-)の回顧展「長重之展 ─渡良瀬川、福猿橋の土手─」が足利市立美術館で開催中だ。こちらのレポートとあわせ、アーツ前橋で過去に滞在制作を行なったアーティスト10組による展示「つまずく石の縁 ─地域に生まれるアートの現場─」を通して、滞在制作事業が地域とアーティストの双方にもたらすものを同館館長の住友文彦が考察する。(編集部)
十和田市現代美術館開館10周年記念展「スゥ・ドーホー : Passage / s パサージュ」/青秀祐展「弾頭の雨が降る夜に、少年は空飛ぶ夢を見る。」
[2018年11月01日号(工藤健志)]
年のはじめからずっと「めがねと旅する美術展」の準備に追われ、展覧会を見てまわる時間もなければ、知的栄養を補給する余裕もなく、脳みそを完全に絞りきってしまったようで、展覧会がおわった後は、しばらく腑抜けの状態が続いていました。乾いたスポンジがぐんぐん水を吸うっての、あの比喩は年寄りにはあてはまりませんね、絶対。むしろ干椎茸を水で戻すような感覚?ともあれ、心身ともにようやくほぐれてきたので、今回は「考えること」のリハビリも兼ねて、2本の展覧会を無理矢理関連づけて紹介してみることにします。