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2014年06月15日号のバックナンバー

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フォーカス

現在へのノスタルジア(「MOTコレクション特別企画 クロニクル1995-」レビュー)

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[2014年06月15日号(足立元)]

 懐かしさと新鮮さは矛盾しないのだろうか。毎年夏の東京都現代美術館(都現美)は、親子連れで賑わう大型展覧会の隣で、中規模のハードコアな企画展をひそやかに開催している。今年は、奥にある常設展示室のすべてを使い、「クロニクル1995-」と題し、同館が開館した1995年から現在までの美術を振り返る。そのキュレーションが示すのは、大きな社会的・文化的事象と絡み合いながら変容する日本の風景と意識のありさまだ。特に30代以上の世代にとっては、懐かしい美術が現在と接続するものとして語られることの面白さもあるだろう。

キュレーターズノート

「ヤンキー人類学」、「国立国際美術館コレクション 美術の冒険」、「現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展」準備中

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[2014年06月15日号(角奈緒子)]

 6月初旬、広島では街中の目抜き通りに夜店が立ち並ぶ、大きな夏祭りが開催される。今年も早いことにそのお祭りの時期を迎え、過ぎてしまった。浴衣で出向くことが恒例のこの夏祭り、色とりどりの浴衣が印象的なのだが、かつてはもうひとつ別にたいへん印象的な見物があった。特攻服で身を固めたヤンキーたちである。気にはなるけれどもあまり凝視するのも憚られ、なんとなく横目でチラチラと窺っていただけだが、彼らはどこからともなく集まってきて、連合(というのだろうか)同士が豪華な衣装を披露しあっている様子であった。ヤンキーとまるでセットであるかのように警察も出動し、なにやら物々しい雰囲気だったことも覚えている。

「MEDIA/ART KITCHEN YAMAGUCHI──地域に潜るアジア:参加するオープンラボラトリー」

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[2014年06月15日号(阿部一直/井高久美子/渡邉朋也)]

 山口情報芸術センターでは、7月5日(土)から展覧会「MEDIA/ART KITCHEN YAMAGUCHI──地域に潜るアジア:参加するオープンラボラトリー(以下「アジア展」)」を開催する。この展覧会は、日本や東南アジアの若手アーティスト5組が、山口市でフィールドワークを行ない、その過程で浮上した地域課題に対して、地元のさまざまな専門家の知見や、メディア・テクノロジー、そしてクリエイティブな発想を活かして、新たなビジョンを描き出そうと試みるものである。ここでは、担当学芸員らによる座談会形式で、展覧会の経緯、コンセプト、展望などを解説していく。

アート・アーカイブ探求

鶴岡政男《重い手》──不条理を凝視する「徳江庸行」

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[2014年06月15日号(影山幸一)]

artscapeレビュー

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