「青木淳 COMPLETE WORKS 1 1991-2004」の刊行記念パーティー会場受付脇に展示(販売)されていた話題の著書(作品集)。536ページ、4,740円+税(ギリギリ5,000円を切るために設定されたとしか思えない税込み値段4,977円)。バリューとは正にこの本の為にあるのかしらん。とにもかくにも破格でお値打ち。
パーティーの終わりに挨拶をし、お礼する青木淳さん。
この日、会場でトムとジェリーの漫画のシーンが挿入された《O》のビデオを見た。空を飛ぶ猫の視線の動きが捕らえたようなムービー画面。カメラアングルの必然性を漫画の挿入が与えている。見ていると青木さんが建てたかった空気感(気分)をメディアを変えてするならこんな感じかなといった、軽妙にして大胆な仕掛けとして漫画使われた印象を受ける。
漫画表現の自由さを借用し、《O》を構想した時(1994年秋竣工)の気分、ワケ、必然性、を感覚的に目一杯伝えようとすることが最優先されているそのビデオ作品を目にして、青木さんは建築といったハードである意味不自由な表現メディアを、自由闊達に使いこなす達人として、表現者としてありたいと思い続けている人なんだという強い印象が残る。それもあれも含めて26日にabcの会場で聞いてみよう。