更新が遅くなりましてすみません。
あいちトリエンナーレの長者町地区での展開についてを時間軸ごとに振り返っていきたいと思います。
今回は、長者町地区についてをご紹介していきます。
長者町地区は名古屋駅と栄の間に位置し、名古屋有数のオフィス街に囲まれたエリアです。
メイン会場である愛知県美術館のある愛知芸術文化センターと名古屋市美術館のちょうど中間点にあり、盤割の街並みや、交差点ごとに建てられた「長者町繊維街」の個性的なゲート、昭和の雰囲気がそのまま残る地下街、繊維業特有の構造をもつ建物など独特の景観を持っています。
昼間は約2万人の人が働いていますが、夜になると400人程度の住人にしか住んでいないというまちです。平日の昼間の活気のある様子から、夜や土日にはとても静かでがらりと印象が変わります。
江戸時代には城下の中心地として栄え、戦後は東京の日本橋横山町、大阪の船場丼池筋と並ぶ、日本三大繊維問屋街のひとつとして発展してきました。
現在は、繊維業界の不況の波にさらされながらも、まちの人々は再生に向けて熱心に活動していて、
問屋が撤退したあとの空きビルを、ファッションやインテリア、カフェなどが店鋪ビルとして活用する「ゑびすビル」などもその活動のひとつです。
空間の魅力、街のスケール、まちの人々の持つまちづくりへのポテンシャルの高さなどいろいろな要素が重なって、この地域でのあいちトリエンナーレのまちなか展開を行うことになりました。
私が最初にこの地を訪れたのが2009年4月のことです。
空きビル、空き店舗、ビル壁面、公開空地などを、展示会場やパフォーマンスのスペースに活用していく準備をはじめる事になります。