2009年8月〜9月
展覧会が開催される約1ヶ月前の8月末にすべての展示会場9カ所が決定しました。
会場については、①アーティストと下見をしながら希望のあった場所を交渉する場合と②オーナーから提供された会場に合わせてアーティストとプランを組み立てていく2つのパターンで準備を行っていきました。
美術館やギャラリーのような作品の展示をするための空間であれば設備は整っていますが、空き店舗などを空間を展示室に転用するには多くの準備が必要です。大掃除からはじまり、電源を引く、照明の取り付け、雨漏りを治す、ボロボロになった床をはがす、壁をつくるなどなど、ほとんどが築年数、数十年以上の古い建物だったこともありメンテナンスには時間がかかりました。
ホワイトキューブをまちなかに作るのではなく、その建物の歴史や空間のもつ魅力を残しながら、アーティストのプランと合わせて展示の準備を行っていきました。準備に苦労はありますが、規定のルールを飛び越えて、まちなか全体を使って展示ができるという点では、スケールや内容共にとても面白い試みです。
プレイベントでは、私を含めアシスタントキュレーター2人、アーキテクト、まちなか担当の県職員の少人数のチームによって準備を行っていました。 スタッフ、アーティスト、ボランティアのみんなの手によって会場が作られて行きました。
作家による作品制作も始まっています。
多くのボランティアさんたちにお手伝いいただきながら、作品の制作準備は進みます。
事務局では、会場地図の制作、解説やキャプションの制作、まちなかサインや看板の制作、テレビや雑誌の取材対応、協賛企業へのお願いなどのお仕事も。
展覧会の直前になると作業は深夜に及ぶ日もありました。