まちなか展示の作り方⑤ トリエンナーレスクール編

2010年1月〜
長者町プロジェクトが無事閉幕し、長者町はまたいつものように繊維問屋街へと戻りました。

トリエンナーレスクールのチラシ

トリエンナーレスクールのチラシ


あいちトリエンナーレのプレイベントは長者町プロジェクトの他、「放課後のはらっぱー櫃田伸也とその教え子たちー」会場=愛知県美術館/名古屋市美術館、「うしろの正面ーアーティストたちの誠実な遊戯」会場=愛知芸術文化センターの2つの展覧会が2009年秋に開催されました。プレイベント終了後から8月の開幕までの約半年間、まちなかからトリエンナーレの気配を消さないためにもと、2010年1月よりボランティアさんや、トリエンナーレに関心のある方を対象にしたスクールを開校することになりました。

会場は長者町、愛知芸術文化センター、名古屋市美術館の3会場で、この地域における現代美術についての振返りや現在進行形のプロジェクトまで、パフォーマンス、映画、舞台芸術、メディアなどあらゆる分野で活動されている方を毎回講師に招き、各キュレーターが司会をつとめました。
開幕直前になると、下見や制作のために名古屋入りしているアーティストをゲストに迎え、作品についてやこの地域で感じたことなどのお話を伺いました。

このスクールは、後に結成されるトリエンナーレのサポーターズクラブに運営をバトンタッチし、会期間中も継続して開催されました。

トリエンナーレスクール第5回「地域とアートを結ぶ」ゲスト:内藤美和氏(オフィス・マッチング・モウル)

トリエンナーレスクール第5回「地域とアートを結ぶ」ゲスト:内藤美和氏(オフィス・マッチング・モウル)

長者町繊維会館の1Fを教室にして開校した。

長者町繊維会館の1Fを教室にして開校した。

19:00〜20:30の平日夜間の開催でしたが、高校生からシニアの方々まで幅広い年齢層の方が参加してくださいました。繊維会館の空間には予想を超える100人もの参加者が集い、毎回立見がでるほどの盛況ぶりでした。長者町は夕方6時にはほとんどの商店が閉まり、閑散としてしまいます。
繊維会館に週に1度明かりが灯るようになり、長者町で働く人たちは、人の集まる様子に驚きながら、仕事帰りに立ち寄っていく人が増えました。
展覧会のような華やかさはありませんが、単発のイベントを開催し、拠点を作ることもまちなか展開のひとつのキーポイントになりました。

ブロガー:吉田有里
2011年1月28日 / 17:53

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