2010年6月
4月〜6月にかけて、アーティストのリサーチが数多く行われました。
アーティストと担当キュレーターによって、リサーチが行われます。
トルコのアーティスト、メルヴェ・べルクマンさんの会場探し。
長者町内の外壁に大きく引き延ばした写真作品を展示するプランが上がっていました。
この日は、キュレーターのピエル・ルイジ・タッツィ氏とともに作品設置場所を探します。
2人が注目したのは、長者町でいくつか見られる不思議な壁。
以前建っていた家の跡が残る壁がいくつかあることを発見。
建物が壊され、駐車場が作られることで現れたこの現代の遺跡とも言える壁。
長者町の現在をあらわした景観と言えます。
壁の表面はデコボコしていないか、通りのあらゆる角度から見た時に作品がどう見えるか、他の展示会場からの距離が離れていないかなどを検討しながらベストな展示空間を探します。
納得のいく壁が見つかりました。中華屋さんのランチの看板が気になったので、看板の内容を説明しましたが、メルヴェさんは街の中にある様々なモノも含んでまちなかで展示することだと、とても気に入ったそうです。
ここからは、作品を壁に設置した時のイメージを合成して設置プランを作成し、オーナーに交渉。
作品設置のための印刷出力、設置のために壁の凹凸をフラットにするなどの作業を行います。
展示作品はこのようになりました。そのほか、伏見地下街やカフェなど長者町に3カ所作品が展示されました。