既存の空間やシステムに介入し、その在り方を一時的に変容させる美術作品や音響パフォーマンスを生み出す今尾拓真(1992-)。建物に備え付けられた空調機器を使って音を鳴らす《work with》シリーズは彼の代表作です。清須市はるひ美術館の建造物全体や美術館という存在そのものを作品の枠組みととらえ、ときに大胆に、ときにささやかに手を加えることで、私たちの意識や振る舞いにも変化をもたらします。今尾にとって作品は独立したモノではなく、創作のプロセスを含めたその場・その時にある事象すべてと協働(work with)することと言えるでしょう。空間と作品、そして鑑賞行為が、清須市はるひ美術館でどのように関係し合うのでしょうか。ぜひ体験してください。