青森県立美術館を設計した青木淳氏が提唱した「原っぱ」論を援用し、展示室のみならず、コミュニティギャラリーやワークショップエリア、屋外ヤードなども展示やプロジェクトに活用。展示室を含めた諸室をそれぞれの「原っぱ」に見立て、館内外の至るところでアートを発見、鑑賞、体験できる場を設けることで、美術館全体に大きな「つらなり」を生み出していきます。「展示室で展覧会を見て、ショップやカフェに立ち寄って帰る」だけでなく、県立美術館というひとつの街を自由に散策しながら、建築×アートの魅力を美術館全体から体感いただけます。
テーマは「かさなりとまじわり」。美術館を構成する特徴的な各空間が「かさなり」、いくつかのコンセプトに沿って作品がインストールされることで、青森の自然と人間の「まじわり」、死んだものと生きているものの「まじわり」、現代社会のありようとこれから未来を切り拓いていく人たちとの「まじわり」の諸相を浮かび上がらせていきます。三内丸山遺跡に着想を得た美術館の施設内外を往還しながら、縄文からつらなる長い時間の中で堆積してきた青森の文化芸術のエネルギーを引き出し、豊かな青い森の生態系のように展示空間を連鎖、循環させることで、未来を切り開くための新しい活力を美術館全体に充満させる試みです。[美術館サイトより]