令和5年(2023)は、近代的な学校制度を定めた学制の施行から150年目でした。そして本年、教員を育てるための学校である埼玉県師範学校(現・埼玉大学教育学部)は設置から150年を迎えます。こうした本県の教育に関するあゆみは、昭和40年(1965)から昭和52年(1977)に行われた埼玉県教育史編さん事業、埼玉県戦後教育史編さん事業によって『埼玉県教育史』などにまとめられました。当館はこの事業で収集された資料を所蔵するとともに、県内の学校の文書や教科書類も収蔵しています。学校は人びとが学ぶ場であるとともに、日誌や写真など地域の歴史を考える手がかりとなる「学校アーカイブズ」が残されている場でもあるのです。
 本展では、江戸時代から戦後にかけての埼玉における学校教育に注目し、人びとが学び舎で、何を、どのように学んできたのかについて紹介します。