山口幸士は、出身地である川崎をはじめとする都市の風景を多く描く画家です。10代の頃に出合ったスケートボードから得た視点を基に描かれる作品は疾走感と浮遊感を持ち、明るさと同時にどこか寄る辺ない不安定さも感じさせます。川崎を描いた風景画は場所を特定することができる作品もありますが、道端に生えた雑草や水面に浮かぶ水鳥、あるいは川面に揺れる光なども多く描かれ、“どこかで見たことのあるような場所”として抽象性を帯び、鑑賞者自身の周辺に広がる風景と重なります。
本展は、多摩川を一望できるオープンスペース「川風のガーデン」と、グラフィックデザイナー・粟津潔の旧自宅兼アトリエである「AWAZU HOUSE 粟津潔邸」の2か所で開催します。いずれも川崎市内に所在し、自然光が差し込み刻々と変化する光が魅力的な空間です。
 山口の作品は、私たちに、川崎をはじめ普段過ごしている街や都市に今一度目を向けることを促すでしょう。

会場:川風のガーデン
会期:2024年11月19日(火)~ 12月1日(日)※11/25(月)CLOSE
開場時間:10:00 ~ 18:00

会場:AWAZU HOUSE 粟津潔邸
会期:2024年11月23日(土・祝)~ 11月26日(火)
開場時間:11:00 ~ 17:00
11月23日(土・祝)、24日(日)は事前予約制(先着順)です。