最も身近でありながら、無限の造形の可能性をもつ「神」のような素材―――「紙」。
紙はまた、古来、人々がさまざまな思いを託す神が宿る「依り代」でもありました。本展では、従来の紙のイメージをくつがえす独創的な技法を展開し、「折り紙」、「彫刻」、「切り絵」とそれぞれ紙への異なるアプローチを探求する 3 人の女性アーティストの作品世界を展観します。
「ユニット折り」を世界的に広め、「無限折り」をはじめ、従来の折り紙の概念を変え、今まで誰も見たことない世界を切り拓いてきた世界的折り紙作家・布施知子。
何百枚、何千枚という紙を一枚ずつフリーハンドで切り重ね、切り込むことで、紙による彫刻表現の可能性を探求し、インスタレーションとしての展開も精力的に行う安部典子。
圧倒的な超絶技巧と光の陰影によって、手のひらサイズから存在全体をすっぽりと包みこむような大型作品まで自在に変化する作品世界を展開する気鋭の作家・柴田あゆみ。
三者三様、それぞれが創りだすミクロとマクロの宇宙をご堪能ください。[美術館サイトより]