本企画展は「墳墓のインテリアデザイン」という切り口で、漢~唐時代の墳墓の変遷を概観するものです。古代中国大陸では、墳墓の埋葬主体部は死後のすみか、つまり「陰宅」とみなされるようになりました。「インテリア」には、建物内面の装飾や、屋内で日常使う家具・調度品などが含まれます。墳墓も陰宅として、それらを当然そなえていました。墳墓の主体部の天井・床・四壁に用いられる構築材には、様々な装飾手法で図像や紋様がほどこされ空間がデザインされました。また各種副葬品がインテリア用品として、死後の必需品としてそれぞれの役割をもって配置されました。それぞれの時代の人々が、墳墓のインテリアに、何を期待し何を求めたのか、そしてその背景や理由にはどのような思考・思想・宗教があったのかを読み解く展覧会です。