若いアーティストが独自の才能をはばたかせる場として2022 年に始まった公募展「MIMOCA EYE / ミモカアイ」。その第1 回大賞受賞者である西條茜(1989- )の個展を開催します。
西條は陶を素材とした有機的な造形の作品を用いて鑑賞者が自他の身体へと意識を傾ける瞬間を作りだそうとしています。陶磁器の内部が空洞であることに身体との共通点を見出した西條は、近年、内臓を含む身体を想起させる造形とともに作品内部に息や声を吹き込むパフォーマンスで作品を身体とつなぎ、その拡張を試みてきました。本展では陶の作品のほか、制作において息を吹き込む過程のあるガラス作品も発表し、作品と身体との境界をさらに考察します。 また、手で直接粘土に触れ、その動きに応じて形を成し表面に手跡が残る陶芸を、西條は身体を実感し自身と世界とのコミュニケーションの実践と考えています。作品を介したパフォーマンスでは運搬という行為を新しく取り入れ、作品と身体、身体相互、さらに身体とそれを取り巻く環境はどのようなコミュニケーションを取り得るのかを探ります。[美術館サイトより]