大坂夏の陣の後、豊臣期の大坂は徳川氏による城の再築と城下の整備によって大きく姿を変え、現代大阪の基盤となりました。天守閣は17世紀半ばに焼失しましたが、大坂城はその後も「錦城」「華城」と呼ばれ、ながく人々に親しまれました。大坂城再築から400年。本展では徳川期大坂の城の形態と、城とともにあったまちの姿を立体的に解き明かします。

徳川大坂城には本丸御殿が幕末まで存在していました。この御殿は徳川将軍の居所として造られ、狩野派の手になる障壁画で飾られていました。本展ではその大坂城御殿のうち詳細な大広間と銅御殿の復元模型(縮尺10分の1)を展示します。参考資料とした狩野探幽の作品、作事関係資料、江戸時代前期の大阪を描いた市街図屏風などとあわせてお楽しみください。

※再現模型製作にあたっては(公益財団法人)芳泉文化財団「地域文化活性化部門」の令和5年度・6年度の助成金をいただきました。