ISSEY MIYAKE SEMBAのCREATION SPACEでは、IM MENによる展示「一枚の布、一本の線」 IM MEN Reinterpreted by TAKT PROJECTを開催します。

心躍ること、驚くこと、平穏なことー。
日常は、多面的な表情を持つ。

一枚は一面であるが、布であることでたちまち、あらゆる多面への可能性となる。
そんな可能性としての一枚の布に、新たな面を引き出す一本の線を引く。

多面的なものを、出来るだけ多面的なままであるようにー。
未開の感覚を見開き、新たな日常を探るようにー。
そこにある多面という普遍性を、日常着として一枚の布から美しく生み出したいー。

それが、IM MENの衣服・ものづくり。
そして、IM MENの服を纏うことは、日常に新しい線を引くことのようだ。

この展示では、そんなIM MENの衣服・ものづくりを表現するため、建築現場で使われる、真っ直ぐな光の線を放つ墨出し用のツールを、空間を構成する素材とした。

一本の光の線は、空間に浮かぶ一枚の大きな布に多様な光の表情を生み出し、IM MENのものづくりを象徴するように目前に新たな景色を生んでいく。
布を透過した光の線は周囲の環境の起伏をトレースし、見慣れた空間の一面とは違った表情を、布上の光と呼応するように刻々と浮かび上がらせる。

当たり前に感じる世界に潜むそんな多面的な表情こそ、IM MENが求める普遍性ー。
この展示にあるのは、そこにアプローチするIM MENの衣服・ものづくりです。

TAKT PROJECT / 吉泉 聡


本展を手がけたTAKT PROJECTは、デザインによる新しい概念の創出と具現化を行うデザインスタジオです。広く世界を俯瞰し、静かに自己の声にも耳を澄まし、手を動かし感じながらつくる事で、ロジカルな思考だけでは到達できない仮説を構想する「新しい知性」としてのデザインを志向しています。
「一枚の布、一本の線」というコンセプトのもと、IM MENが提案する新たな日常を、彼らの視点を通して表現しています。