明治という時代は、建国以来さまざまな変遷を経て近代国家への大きな一歩を踏み出した時代です。
昭憲皇太后は幕藩体制の終焉より未曾有の国難の中、嘉永三年(1850)に御生誕されました。明治元年(1868)に明治天皇の皇后となられ、以後は国民の先頭に立ち国造りに精励される天皇をお支えになり、宮中の伝統を守りつつ、皇后のお立場から我が国の近代化にお力を注がれました。
本展は、新しい時代の皇后として、女子教育の振興や社会福祉、殖産興業の一端を担った洋装の積極的な導入等、今日の皇室にも受け継がれている昭憲皇太后の御事績を、明治神宮所蔵の品々をとおしてご紹介いたします。