公益財団法人 大川美術館ではこの度のリニューアルに伴い、「エコール・ド・パリの画家たちと松本竣介」展を開催いたします。
松本竣介は1912(明治45)年に生まれました。太平洋美術研究所(後に学校)に学び、二科会、新人画会、自由美術家協会を中心に作品を発表、戦後間もない1948(昭和23)年に亡くなっています。この間、当時の多くの日本の洋画家達がヨーロッパの新しい美術思潮に大きな影響を受けその画業に反映してきましたが、松本竣介もその一人で、とりわけエコール・ド・パリの画家たちに強い関心を寄せます。エコール・ド・パリとは、20 世紀初頭に芸術の都パリを目指してフランスだけでなく世界の各地から集まってきた画家たちを指します。流派や様式としてのまとまりではなく、それぞれが個性的で独自の画風を持っていました。松本竣介は、なかでもエコール・ド・パリの代表的な画家であるアメデオ・モディリアーニに惹かれました。
本展では、アサヒグループ大山崎山荘美術館所蔵のアメデオ・モディリアーニ《少女の肖像(ジャンヌ・ユゲット)》(1918年作)を起点に、当館コレクションのエコール・ド・パリ周辺の画家たちを松本竣介とともにご覧いただきます。また、松本竣介が集めたエコール・ド・パリ関連の蔵書やスクラップブックもあわせて紹介します。