高度な文明が発達した中国古代では、すぐれた技術によってさまざまな文物がつくりだされ、それらには現代の眼にも斬新で刺激的なデザインの数々がほどこされました。わたしたちの感覚からはかけ離れているようにも思えるこうしたデザインは、いったいどのような思想のもとに生みだされてきたのでしょうか。
本展覧会では、泉屋博古館(京都東山・鹿ヶ谷)所蔵の青銅鏡の名品を中心として、中国古代の洗練されたデザイン感覚、その背景となった神話や世界観をご紹介していきます。その上で「動物/植物」「天文」「七夕」「神仙への憧れ」という主に4つの観点から、デザインの背景を読み解いていき、さらには日本美術に与えた影響についてもご紹介します。
あわせて、2021年・2023年に泉屋博古館(京都東山・鹿ヶ谷)で開催された現代鋳金作家と中国古代青銅器のコラボによる「泉屋ビエンナーレ」出展作品の一部を東京で初公開します。