2025年07月07日掲載
Silver Trail -dialog() spinoff-
NEORT++
- 会期
- 2025年07月11日~2025年07月27日
カルーセル
本展示では築かれた対話をさらに深化させるため、日本と台湾から各1名のアーティストが共同制作に取り組みました。参加したのは台湾のジェネラティブアーティスト陳芷渝(Chih-Yu Chen、通称CYC)と、日本のジェネラティブアーティスト永松歩です。CYCはアルゴリズムによって現実のシミュレーションと詩的な表現との狭間に横たわる流動的な関係性を探究し、ジェネラティブアートからインタラクティブデザインまで幅広い作品を展開してきました。永松はプログラミングを用いた生成的表現の実践とその理論的考察の両面から活動してきた作家で、アルゴリズムの美学やデータと創造性の関係に深い関心を寄せています。異なる背景を持つ二人が対話を重ね、互いの創造性を刺激し合うプロセスが、本展示の核となっています。
コラボレーションのプロセスには、GitHubの仕組みが採用されています。二人はコメントやコミットメッセージを活用し、コード記述を超えたコミュニケーションを行いました。双方が書いたコードを自由に修正または削除可能とする「完全な自由」のルールのもと、1日1回のコミットを自らに課して、どれほど小さな変更でも価値があるとして、日々の進展を絶やさないことを目指しました。コードが更新されてゆく過程と並行して蓄積された言葉によるコミュニケーションは、GitHub上で作品が完成形に至るまでの創造的な軌跡として可視化されています。オンライン上で日々対話を交わしながら、一行一行のコードとアイデアを積み重ね作品を形作っていくこの試みは、ジェネラティブアート制作を通じた新たな「対話」の形を提示するものと言えます。
さらに、本プロジェクトは台湾のクリエイティブコレクティブVolume DAOと、日本のデジタルアートギャラリーNEORT++という二つのプラットフォームが培ってきた協働関係を一歩推し進めるものでもあります。dialog()というアジアを起点としたネットワークから生まれた本展は、地理的・文化的距離を超えたデジタルアートを共創する新たなモデルケースを提示します。もし、アジアのコード文化を共に作り上げるとしたら、それはどのようなものになるでしょうか。この展示は、そのような問いに対する一つの応答であると同時に、さらなる対話の道へと続く出発点でもあります。月の光に照らされた道をイメージした本展のタイトル「Silver Trail」が示すように、国境を超えたアーティストたちの、穏やかで、しかし確かな対話と創作活動が継続されることを願っています。
- 展覧会名
- Silver Trail -dialog() spinoff-
- 分類
- 企画展
- 会場
- NEORT++
- 会期
- 2025年07月11日~2025年07月27日 Googleカレンダーに登録📅
- 開館時間
- 14:00 - 19:00 *7/11 は18:00 - 22:00にオープニングレセプションを開催
- 休館日
- 月・火 休館
- 観覧料
- 無料
- 住所
-
103-0002 東京都中央区日本橋馬喰町2-2-14 maruka 3F
- アクセス
- JR馬喰町駅 C4出口 徒歩3分
- 公式サイト
- https://two.neort.io/
- 公式SNS
- お問合せ先
- info@neort.io


