2025 年は長崎県美術館開館20周年という記念すべき年であるとともに、長崎にとって被爆80年という節目の年です。長崎県美術館は、被爆地・長崎に在る美術館として、このたび戦争をテーマとした展覧会を開催します。
人類の歴史は戦争の歴史といっても過言ではないでしょう。古今東西、戦争は途絶えることなく繰り返されてきました。今もなお、世界では凄惨な戦争が続いています。共通するのは、権力者たちによる強硬な姿勢の影で、子どもたちを含む多くの民衆が犠牲となっていることです。こうした切実な現状を受け、長崎県美術館では、原爆のみならずむしろそれを引き起こした戦争に焦点を当てます。そしてスペイン美術を標榜する美術館として、収蔵作品であるフランシスコ・デ・ゴヤの版画集〈戦争の惨禍〉を中心に据え、そこから抽出されるテーマに沿って展覧会を構成します。[美術館サイトより]