2025年07月24日掲載
井上有一の書と戦後グラフィックデザイン 1970s-1980s
渋谷区立松濤美術館
- 会期
- 2025年09月06日~2025年11月03日
カルーセル
1935年に東京・横川尋常小学校に奉職して以降、生涯を教師生活と書に捧げた井上。彼は精いっぱいの日常を生きる庶民の立場から、みずからの芸術をつくりあげようとした人物でした。1945年の3月10日、つまり今から80年前には、勤務中の小学校でアメリカ軍の爆撃を受け一時仮死状態となったのち、多くの犠牲者のなかから奇跡的に息を吹き返します。井上の「戦後」は、戦争を辛くも生き延びたひとりの人間の道行きだったのです。
そして、この井上の特異な書業と来歴に鋭く反応したのが、ほかでもないグラフィックデザイナー達でした。70年代を境に、名だたるデザイナーが井上作品を用いた印刷物に携わるようになり、80年代以降、デザインや広告を経営戦略に取り入れた、いわゆるセゾン文化のなかで井上の書が積極的に紹介されてゆきます。先に述べた井上の書のイメージは、70年代以降のデザイナーとのつながりを通じて、巧みにプロデュースされていったのです。
「戦後」が曲がり角に差し掛かるこの時期、一見奇妙な井上有一の書とグラフィックデザインの連帯は、いかにして成立したのか。そしてこの連帯が目指すものはいったい何だったのか。本展は、西武とパルコを擁する渋谷の地において、井上の書とデザインの関係を考えるものです。それは「戦後」という時代がどのように移り変わり、現在に至っているのかを振り返る確かな手がかりともなるでしょう。[美術館サイトより]
前期:09月06日(土)~10月05日(日)
後期:10月07日(火)~11月03日(月・祝)
- 展覧会名
- 井上有一の書と戦後グラフィックデザイン 1970s-1980s
- 分類
- 企画展
- 会場
- 渋谷区立松濤美術館
- 会期
-
2025年09月06日~2025年11月03日 Googleカレンダーに登録
- 開館時間
- 10:00~18:00(金曜日は20時まで開館、入館は閉館の30分前まで)
- 休館日
- 月曜日(9/15、10/13、11/3は開館)、9/16、9/24、10/14
- 観覧料
- 一般=1,000(800)円
大学生=800(640)円
高校生・60歳以上=500(400)円
小中生=100(80) 円
*( )内は団体10名以上及び渋谷区民の入館料
*障がい者及び付添の方1名は無料 - 住所
-
150-0046 東京都渋谷区松濤2-14-14
- 公式サイト
- https://shoto-museum.jp/exhibitions/209inoue/
- お問合せ先
- TEL:03-3465-9421