「正方形の紙のカドとカドをあわせるようにして、まっすぐな線で平らに折る」多くの折り紙の第一歩は、このようにして始まります。しかし、それだけが折り紙ではありません。「曲線で折る」という発想を取り入れることで、これまでとは違った、新しい折り紙の世界が広がります。紙を曲線で折ると、そこには滑らかな曲面と陰影のグラデーションが現れます。
本展では、コンピューターサイエンスを専門とする三谷純が、コンピューターと数学を駆使して開拓してきた、新しい折り紙作品をご覧いただけます。展示作品の多くは幾何学的な理論に基づいて設計され、カッティングプロッタと呼ばれる機器を使って折り筋がつけられ、そして三谷の手によって折りあげられたものたちです。現代の技術と数学の組み合わせで生み出された、新しい折り紙の世界の息吹を感じていただければ幸いです。[美術館サイトより]