関根蕪は、根付師として伝統技法を学びながら、独自の造形を追求してきました。近年は素材そのものの持ち味に注目し、
木や鹿角など自然素材を用いたアクセサリーやレリーフ、水墨画へと表現の幅を広げています。
根付制作で培った繊細な彫刻技術と、素材の力を引き出す自由な感性。その両面が融合した作品は、
装飾品でありながら小さな彫刻としての存在感を放ちます。水墨画の柔らかな筆致と合わせて展示することで、
立体と平面が響き合い、空間全体に静かなリズムを生み出します。
自然から切り出された素材は、形を変えながらも内に秘めた生命力を宿しています。
本展では、その力強さと儚さを兼ね備えた作品群を通して、
観る人それぞれが自然とのつながりや記憶を呼び起こすような体験ができるでしょう。

作家プロフィール
関根 蕪(せきね・かぶ)
根付師。国際根付彫刻会会員。
日本橋三越をはじめ、呉市立美術館、ミュージアム都留など各地で展示。
「ゴールデン根付アワード」新人賞・優秀賞受賞。
近年は水墨画にも取り組み、素材と技法の多面的な展開を続けている。
Instagram:https://www.instagram.com/netsukeshikabu/