このたび SH GALLERY では、小泉遼の個展の「Reconstruction」を開催いたします。
本展では、作家の根源的な作品である「enso」から始まり、「Halo」「locus」を経て、新シリーズ「Fragment〈enso〉」へと至る、小泉の創作の軌跡と再構築の過程をご覧いただけます。



“私は、新しいシリーズの構想段階で、張石や石積のようなイメージを抱いた。
ひとつひとつの石は個として在りながら、他の石との調和によって道や壁を形づくり、そこに新たな意味が生まれる。

「Fragment〈enso〉」シリーズは、変形キャンバス、木材、金属、あるいは石によって構成されている。
変形キャンバスは「enso」のコンセプトを継承し、「私」という存在の痕跡として現れる。
それに対し、木材・金属・石といった素材は、それぞれ異なる時間軸のなかで形成された「他者」として位置づけられる。
私と他者との関係によって、その都度「私」という存在も新たなかたちを取り直していく。

この考えは、小説家・平野啓一郎氏が提唱する、対人関係や環境ごとに異なる複数の人格のすべてが本当の自分であるとする

「分人主義」にも通じている。

こうして本作は、「私」という存在が他者との関係性のなかで立ち現れていく様子を示している。”

— 小泉 遼

皆さまのご来廊を心よりお待ち申し上げております。



RYO KOIZUMI 小泉遼 個展
RECONSTRUCTION

2025.11.07 (FRI) -11.29 (SAT)
12:00-19:00
closed on Sunday and Monday