CALM & PUNK GALLERYでは、2025年11月14日(金)から11月30日(日)まで、グラフィックデザイナー・アートディレクターのおおつきしゅうとによる個展「Post City Presentation by Post City Boy」を開催いたします。
おおつきしゅうとは、グラフィックデザイナー・アートディレクターとして、広告やパッケージデザイン、音楽イベントや美術館のVI(ビジュアル・アイデンティティ)システム、広報物など幅広い分野で活動しています。また、エッセイやコラムの執筆活動も行い、都市の観察者として現代社会に鋭い批評眼を向ける存在です。
本展のタイトルにもある「ポストシティボーイ」とは、都市や社会の仕組みや表層に立ち現れている現象を観察し、その記号や情報の構造を通して現代の都市生活を再考する視点を持つ存在を指します。おおつきしゅうとは、自身をその「ポストシティボーイ」と位置付け、都心の表象と現実を往還する体験を作品に落とし込んでいます。
本展では、都市のインフラや日常の景観に潜む符号や痕跡を抽出し、その構造的な関係性を可視化した「ドローイング」シリーズ、グラフィックデザイナーである自身をモチーフにした短編小説「ジェネリックデイズ」、世界の平滑さと崩壊に憂鬱な趣深さを見出すエッセイ「ニューメランコリー」を掲載した「ポストシティボーイマガジン」の創刊号を再構成し、都市の構造や風景に潜む感情や記号を読み解きながら、「ポストシティ」としての現在地を再考する試みとなります。
会期中には都心的な憂鬱と退屈から抜け出すための雑誌『ポストシティボーイマガジン』の創刊号「マジカル」を販売開始いたします。

また会期中の各週末には、ポストシティボーイプレゼンテーショントーク、ポストシティボーイによるポストシティツアー等のイベントを開催予定です。

ぜひこの機会に、CALM & PUNK GALLERYでご高覧ください。


展覧会情報
おおつきしゅうと個展
「Post City Presentation by Post City Boy」

日時 : 2025年11月14日(金)– 11月30日(日)
13:00 ~ 19:00 開廊時間外はアポイントメント制にてオープン可

場所 : CALM & PUNK GALLERY 〒106-0031 東京都港区西麻布1-15-15


オープニングレセプション

日時: 11月14日 (金) 17:00-20:00
場所: CALM & PUNK GALLERY
住所: 〒106-0031 東京都港区西麻布1-15-15

当日は作家も在廊し、オリジナル印刷機を用いたワイシャツへの印刷ワークショップを実施いたします。ご自身のワイシャツに、おおつきによるドローイングをその場でプリントしていただけます。
お好きなワイシャツをお持ち寄りください。また会期中に刊行予定の雑誌『ポストシティボーイマガジン』の創刊号「マジカル」の先行予約も受け付けます。

ワークショップ料金
持ち込みシャツへの印刷:10,000円(税別)
展示されている印刷済みワイシャツの購入:20,000円(税別)


『ポストシティボーイマガジン』について

『ポストシティボーイマガジン』は、グローバルな相互コミュニケーションを目指し、ビジュアルマガジンとして2025年に創刊。都心(的なもの)のサーフェイスをその仕組みの内側から鑑賞することで、「都心(的なもの)とは結局のところなんだったのか?」の再検証を試みます。

都市のインフラや日常の景観に潜む符号や痕跡を抽出し、その構造的な関係性を可視化した「ドローイング」シリーズ、グラフィックデザイナーである自身をモチーフにした短編小説「ジェネリックデイズ」、世界の平滑さと崩壊に憂鬱な趣深さを見出すエッセイ「ニューメランコリー」を掲載しています。

金額: 5,500円(税込)
ページ数: 136ページ
判型: 縦297mm x横225mm


アーティストステートメント

ポストシティボーイマガジンは2025年11月に創刊号を発行するビジュアルマガジンです。都心(的なもの)のサーフェイスをその仕組みの内側から鑑賞することで「都心(的なもの)とは結局のところなんだったのか?」を再検証します。

都心(的なもの)が終わり、それに伴い必然的に目指すべき都会的男性像も失われました。それでもこのスムースでスムーズな生活ゆえにそこから抜け出すことは容易ではありません。そんな中、ポストシティボーイマガジンによって提供される都心(的なもの)への”新鮮な”眼差しは数少ない安らぎです。

創刊号はポストシティボーイマガジン編集長/アートディレクターを務めるおおつきしゅうとを特集。『プレゼンテーション オブ ポストシティ』をテーマに、記号(や符号)によって支えられる都心的な社会インフラの造形部分のみに着目して描かれた『ドローイング』シリーズ、グラフィックデザイナーである自身をモチーフにした短編小説『I WANNA BE A MACHINE』、世界の平滑さと崩壊に憂鬱な趣深さを見出すエッセイ『ニューメランコリー』を掲載。Calm & Punk Galleryでの展示では創刊号を再構成し、都心(的なもの)の中で改めて都心(的なもの)と向き合う体験の共有を試みます。

ーポストシティボーイマガジン編集長/アートディレクター おおつきしゅうと


おおつきしゅうととの作品と展示に関しての対話は、非常に楽しい。それは、東京で生まれ育った彼の様々な事象の捉え方の前提条件が不思議だからだ。しかし、同時に、地方で育ち20代中盤で東京へ仕事の都合で戻ってきた私にとっては、“理解不能な独特な姿勢”がある。何年かの付き合いを経て、本企画「Post City Presentation by Post City Boy」についての対話が始まった、先ず最初にPost_ City Boyなのか、Post City _Boyなのか、はたまた、Post_City_Boyなのか、、否、ポスト◯シティボーイ、ポストシティ◯ボーイなのか?それすらもどうでも良い、、“敢えて”、“逆に”を使い倒してきたおおつきしゅうとの住む世界には、何か新しい言説が立ち上がっているに違いない、CALM & PUNK GALLERYという交差点で、老人と若者の瞬間的なすれ違いの局面に、時代の雰囲気を感じ取れることを楽しみにしている。

ーCALM & PUNK GALLERY 西野慎二郎



会期中イベント情報


◼︎トーク情報
1 - 11月22日 (土) 17:00 - 18:00
「線と記号の揺らぎについて」
小林千秋 × おおつきしゅうと

イラストレーター/デザイナーとして活動する小林千秋と、ポストシティボーイでありながらグラフィックデザイナーとして活動するおおつきしゅうとが、線と記号の間にある既視感と未視感について話す。


2 - 11月29日 (土) 14:00 - 15:30
「ポストシティボーイによるポストシティプレゼンテーション」
西山萌 × 原ちけい × おおつきしゅうと × スペシャルゲスト(近日発表)

ポストシティボーイおおつきしゅうとによる、「ポストシティ」のプレゼンテーション。
ポストシティとはどこにあるのか?
ポストシティボーイとは誰なのか?
雑誌を刊行する意味とは?
今回の展示ではなぜおおつきしゅうとのドローイングが展示されているのか?
ポストシティボーイマガジンの今後の動向は?等についておおつきしゅうとが語る一方で、
おおつきしゅうとによる連載エッセイの担当編集でもある編集者の西山萌と、リサーチャー/キュレーター/ライターとして活動する原ちけいによって、おおつきの語りが解説されていく。

3 - 11月29日 (土) 16:00 - 17:00
「都心の憂鬱/建築家とデザイナーによる出版行為に関して」
GROUP(井上岳、 齋藤直紀)× おおつきしゅうと

建築コレクティブでもありながら、インタビューを主体とした自主制作本『ノーツ』を制作しているGROUP。そんな彼らと、グラフィックデザイナー/アートディレクターとして活動しながらポストシティボーイマガジンを刊行するおおつきによる、活動と出版についてまたは建築とデザインにおける都心的な憂鬱とそこへのアプローチに関してのトークを予定。


4 - 11月30日 (日) 16:00 - 17:00
「最近のグラフィックデザインについて」
岡本太玖斗 × おおつきしゅうと

新進気鋭のグラフィックデザイナーである岡本太玖斗とおおつきしゅうとが、グラフィックデザインがオールドメディアになる2025年において何をグラフィックデザインとして認識しているのか?何を仕事や創作の上で重視しているのか?について、2020年代以降のグラフィック表現を中心としながらトークを繰り広げる。


◼︎ポストシティボーイによるポストシティツアー
CALM & PUNK GALLERY前から六本木ヒルズまでツアーガイドと共に歩く街歩き体験。昼間の六本木を案内しながら、六本木ヒルズのスタバや建築内を案内し、最終的に眺めの良いヒルズのマクドナルドで参加者全員でのランチを予定しています。


日時: 11月22日 (土) 14:00 - 16:00
所要時間: 約2時間
集合場所: CALM & PUNK GALLERY
参加者: 15名まで (*予約優先/当日参加も可能です)
参加費: ¥3,000(当日会場にてお支払いください)
予約方法:下記 Googleフォームよりご予約ください

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeMs3o3uppZKNShMnkTDqv7KaKP79p1Pn4Y_j-LGwkCTBPbyw/viewform?usp=dialog


作家プロフィール

おおつきしゅうと/SHUTOOTSUKI
ポストシティボーイマガジン編集長兼アートディレクター
1996年東京生まれ。東京藝術大学大学院デザイン科視覚伝達研究室修士課程卒業。都心の観察者ポストシティボーイとしてグラフィックデザイン/アートディレクションを行う。広告から飲料水のパッケージ、音楽イベントや美術館のVIシステム、広報物のデザイン等を担当。主なクライアントは東京都、AVEX、三菱商事、東京藝術大学、東京ビエンナーレ等。エッセイやコラム等の執筆活動も行う。