本展では、人間国宝による工芸作品を通して、「ざらざら」「つやつや」「でこぼこ」といった、
素材が生み出す手ざわりや表面の表情に注目します。
日本の伝統工芸では、土・布・木・金属・漆など、さまざまな素材が使われてきました。
それぞれの素材には固有の質感があり、作品の魅力を形づくる大切な要素となっています。

同じ素材を使っていても、作家の考え方や技法の違いによって、作品の印象は大きく変わります。
本展では、こうした素材と作家性の違いによって生まれる、多様な質感表現の豊かさをご紹介します。
子どもから大人まで、どなたでも感覚的に楽しみながら理解できるよう、見て・感じて学べる展示構成となっています。

また、展示鑑賞の後には、抹茶体験や陶芸体験をご用意しています。実際に茶碗を手に取ったり、陶土に触れたりすることで、展示で感じた「手ざわりの美」を、視覚だけでなく触覚でも確かめることができます。
器の重さや手触り、釉薬の光沢、素材そのものの質感を体験しながら、作品奥深さをより身近に感じていただける展覧会です。