郷土の偉人である石川丈山は、天正11年(1583)に現在の安城市和泉町で生まれました。家系は代々徳川家康の家系に使える一族でした。丈山自身も家康の家臣となりましたが、元和元年(1615)、大坂夏の陣で軍令違反を犯したことを機に武士の身分を捨てました。丈山は、家康について京都伏見にいた頃から禅に関心がありましたが、退隠後に友人の儒学者林羅山の勧めで藤原惺窩と出会い、朱子学を研鑽し詩や書をたしなみ学問に専心する余生を京都で過ごしました。
 こうした丈山の生き方は、武士で身を立てるだけが成功ではない例として後世にも影響を与え、幕末以降、都築弥厚一族など郷土を同じくする人々による顕彰が活発に行われてきました。そうした丈山の生涯を当館収蔵の資料を中心に展示し、逸話などを交えて丈山の魅力に迫ります。