明治から昭和まで活躍した河野通勢(こうの・みちせい/1895-1950)の画業を紹介。第三部となる本展覧会は「風景」をテーマとします。
10代前半から画の道を歩み、西洋絵画の複製や画集を模写して技術を習得するとともに、長野に広がる豊かな自然をつぶさに描くことで、観察力や構成力、表現力を高めました。初期の作品群である長野風景は、木炭や墨の素描でありながら、通勢の画力が存分に生かされた見事な完成度です。また、大正12(1923)年9月1日に発生した関東大震災では、東京近県をスケッチしながら見て周り、スケッチをもとに銅版画で作品化しました。都市の惨状や混乱、助け合う姿を、100年以上の時を経て今に伝えます。
通勢の画業の原点ともいえる青年時代の風景画から、後半生を過ごした東京・小金井の風景画まで、一挙に展覧します。