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マレーシア発「KLDW 2009(クアラルンプール・デザイン・ウィーク)」
中西多香
2009年04月01日号
マレーシアでは初のメガ・サイズの国際デザインイベントとなるKLDW。世界30カ国以上からデザイナーが集まり、コンファレンス、エキジビションなどに参加した。マレーシアのクリエイティブ・シーンの現在形と、これからの姿が、イベントを通して見えてくる。
マレーシア初の国際デザイン・イベント
ここ10年で、アジアのデザイン・シーンは大きな変化を遂げた。アジア各国で、文化的、経済的成長を目的とした「クリエイティブ産業」の重要性に焦点を合わせ、デザイン業界の振興を産業強化の柱にする傾向が顕著に見られる。他に先駆けた形で2002年に始まった「香港ビジネス・オブ・デザインウィーク」を皮切りに、韓国、上海、シンガポール、広州、バンコク、台北など、実に多くのアジアの各都市で、「デザイン」をテーマに、その地域性を生かした国際イベントが開催されている。
満を持した形で、マレーシアで初の国際デザイン・イベント「クアラルンプール・デザインウィーク(KLDW)」が開催されたのは、去る3月27日。ステファン・サグマイヤー、クンゼル+デガ、クリス・ボセ(Lava)、Studio 4℃をはじめとした、世界各国のデザインのビックネームによるスペシャルコンファレンスやエキジビション、地元マレーシアの若手デザイナーたちのグループ・エキジビションなど、多岐に渡るプログラムが、ナショナル・アート・ギャラリーやKLCCコンベンションセンターをメイン会場に、キャップスクエアなどクアラルンプール市内の数カ所で、9日間に渡り行なわれた。