府中市美術館にて、2000年の開館当初から開催されているアーティストによる公開制作。第90回は、美術作家・鵜飼美紀の公開制作が行なわれます。

鵜飼の制作テーマは、人ともの、場の関わり。作品に主に用いられるのは、ラテックスという白色の液体ゴムです。空気に触れると固まり、飴色に変化するラテックスを大きな皮膜にして、空間に配置します。あわく色づいた皮膜の表面は、光を反射し、また透過して、周囲に静かに作用します。そして、場所や気象条件といった変数に応じて、人の意識と環境との関係は変化します。鵜飼の手にかかると、この素材は無限の可能性をあらわにするのです。

今回は、ラテックスを枠に流し込み、乾燥後に移動して設置する作業が公開されます。ゲストとの共同制作や、対談も開催予定です。

<鵜飼美紀>
1968年東京都生まれ、神奈川県在住。1994年東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻修士課程修了。1990年代半ばより発表を始める。主な個展に「鵜飼美紀 restless・restful 感覚のあいまいな境界」(2000)、「ものあい」(2018)、「The World in Between」(2021)。茅ヶ崎市美術館開館25周年記念展「渉るあいだに佇む 美術館があるということ」(2023)に大規模なラテックス作品を出品した。

■公開制作
日時|7/20(土)、7/21(日)、7/28(日)、8/3(日)、8/12(月・祝)、8/18(日)、9/22(日・祝)、9/29(日)、10/20(日)、10/26(土)
*いずれも12:00〜17:00

■共同制作
日時|10/5(土)10:00〜17:00
ゲスト|小川敦生(美術家)

■公開設営
日時|10/29(火)10:00〜14:00

■作品展示
日時|11/1(金)以降は、完成作品と近作が展示公開されます。

以下の日の13:00〜17:00は府中市美術館普及員によるガイドがあります。その他の時間はガラス越しにご覧になれます。

11/2(土)、11/3(日)、11/4(月・祝)、11/9(土)、11/10(日)、11/16(土)、11/17(日)、11/23(土)、11/24(日)、11/30(土)、12/1(日)

関連イベント

■ワークショップ「静物を鉛筆デッサンしてみよう」
光と影の付け方や鉛筆の使い方などを教わりながら、目の前のものを観察し、画用紙に鉛筆で描きます。
本格的な鉛筆デッサンに取り組みます。初めての方も参加できます。
日時|8/24(土)・8/25(日)13:30〜16:00

注記:2日間連続のワークショップです。両日とも参加してください。
会場府中市美術館 1階 創作室
対象・定員|小学4年生から中学生 12名
参加費(材料費)|500円
講師|鵜飼美紀、河野英至
申込締切|8/1(木)
*詳細はこちらをご覧ください。

■アーティストトーク
2000年の静岡県立美術館での個展を振り返りながら、作家活動を紹介し、また今回の公開制作の成果をまとめます。
日時|11/10(日)14:00〜
会場府中市美術館 1階 講座室
ゲスト|李美那(東京藝術大学大学院 教授 グローバルアートプラクティス専攻)
対象・定員|60名(先着順/予約不要/当日会場まで)
参加費|無料
*詳細はこちらをご覧ください。

会期:2024/07/20(土)〜2024/12/01(日)
会場:府中市美術館 1階 公開制作室(東京都府中市浅間町1-3 都立府中の森公園内)
開館時間:10:00〜17:00
休館日:月曜日(8/12、9/23、10/14、11/4は開館)、8/13(火)、9/24(火)、10/1(火)、10/8(火)、10/15(火)、11/5(火)、展示替え期間:9/7(土)〜9/20(金)
入場料:無料
公式サイト:https://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/koukaiseisaku/kokaikaisai/ops90_ukai.html