小松千倫《Day 7》(2022)撮影:来田猛

大阪中之島美術館にて、「Osaka Directory 7 Supported by RICHARD MILLE 小松千倫」展が開催されています。

今回、小松は1970年の大阪万博のパビリオン「せんい館」から着想を得て、音とともに集い離散する人々の在り方を「ソフトレイヴ」と呼び、捉えようと試みます。1970年の大阪万博は音響システムや野外ライブが普及するきっかけの一つと言われており、「せんい館」でも音と映像を用いた前衛的な展示が行なわれました。しかし当時の鑑賞者は、作り手の意図とは関係なく、勝手気ままにパビリオンを楽しんだようです。小松は、こうした人々の自由さも含めた大阪の文化史と、千里丘陵や淀川水系といった地形を重ね合わせつつ考察し、鑑賞者のための空間を生み出します。

■Osaka Directory Supported by RICHARD MILLE
大阪中之島美術館が関西・大阪21世紀協会と共同で主催する、関西ゆかりの若手作家を中心に個展形式で紹介する展覧会。これからの時代を象徴する、新たな表現を生み出す作家を毎年紹介しています。

<小松千倫>
1992年、高知県生まれ、京都府在住。音楽家、美術家、DJ。2022年、京都市立芸術大学大学院美術研究科メディア・アート専攻博士後期課程修了。これまでに国内外の様々なレーベルより複数の名義で膨大な数の音源をリリースしている。また、インターネット上の様々な情報とそれに隣する身体の関係、その記憶や伝達の速度にまつわる諸技術について光や声を用いて作品制作・研究を行なっている。主な個展に「FAKEBOOK」(Workstation.、東京、2016年)、「Sucker」(The 5th Floor、東京、2023年)、主なグループ展に「惑星ザムザ」(牛込神楽坂、東京、2022年)、「Study:大阪関西国際芸術祭2023」(船場エクセルビル、大阪、2023年)、「コレクション展2:電気-音」(金沢21世紀美術館、石川、2023年) など。

会期:2024/11/16(土)〜 2024/12/15(日)
会場:大阪中之島美術館   2階 多目的スペース(大阪府大阪市北区中之島4-3-1)
開場時間:10:00〜17:00
休館日:月曜日休館(開館日は開場)
観覧料:無料
問い合わせ先:大阪市総合コールセンター(なにわコール)
TEL:06-4301-7285 *8:00〜 21:00(年中無休)
主催:大阪中之島美術館、公益財団法人 関西・大阪21世紀協会
公式サイト:https://nakka-art.jp/exhibition-post/osaka-directory-dir7-2/