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村田真 原久子

諏訪直樹展
11/26〜12/8 コバヤシ画廊[東京]
 
 
諏訪直樹展
貴兄が36歳の若さで逝って、はや11年になります。この間にバブルが崩壊し湾岸戦争が起き旧ユーゴスラビアがくすぶり、そして21世紀を迎え同時多発テロが起きました。貴兄の活躍された80年代とはどうやら世界が変わってしまったようです。もし貴兄が生きておられたら、宗教家の家に育った貴兄なら、いまの時代をどのように感じられたでしょうか、それでもまだ絵を描き続けられたでしょうか。デビュー当時の原色を用いたパターン・ペインティングと、死の年の暗い情念を噴出させた絵画を見て、その後どのような展開が可能だったのか、思いを馳せないわけにはいきません。
[11月28日(水) 村田真]
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内平俊浩展
11/26〜12/1 ギャラリーなつか[東京]
 
 
内平俊浩展
バルケンホールのできそこないみたいな人物の木彫だが、モデルはチャパツ、ガングロ、ルーズソックスのコギャルたち。形式と内容(素材と表面といいかえてもいい)の激しいギャップがこの作者の持ち味か。

[11月28日(水) 村田真]
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MUTATIONS展
  11/10〜1/26 TNプローブ[東京]
 
 
MUTATIONS展
どのような意図で、どんな作家が出品するかも知らずに訪れる。ハンス・ウルリッヒ・オブリスト、レム・コールハース、アトリエ・ワンらが参加した都市の新機軸をプレゼンする展覧会。オペラシティに巡回した「わたしの家はあなたの家……」展もそうだったが、建築や都市をテーマにした展覧会では建築や都市そのものを展示するわけにはいかないので、建築家は単にマケットや設計図を並べるのでなければ、展覧会内でもういちどみずからのコンセプトに基づいてキュレーションしなければならない。その結果、展覧会は重層化し混沌とした表情を見せることになる。つまり、展覧会内展覧会、キュレーション内キュレーションだ。そこが単なる美術展とは違った建築・都市展の可能性であり、また限界かもしれない。
[11月29日(木) 村田真]
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鴻池朋子展 ギ・ガ
  11/12〜12/22 fujikawa gallery/next[大阪]
 
 
鴻池朋子展 ギ・ガ
ナイフが風のように飛び、少女の身体を覆ってしまった「ナイファーライフ」シリーズに、狼とナイフが渾然となった部分が新しく加わった。絵巻物のようにどんどんつながっていく絵の続きも楽しみだ。絵本『みみお』の原画も展示。そしてアニメーションになった『みみお』のビデオも。みみおはファンタジーではない。だけど、あの丸いからだの線に愛着を感じてしまう。
[11月29日(木) 原久子]
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現代写真の動向 2001
  11/3〜12/24 川崎市市民ミュージアム[神奈川]
 
 
タイトル通り、写真を用いている9作家の作品が紹介されていた。折元立身の「アートママ」のシリーズは国内外で最近よく見ている。でも、今回の展示はどうもしっくりしない。写真はあくまでも表現の手段として選ばれたもの。並べれば展覧会になるわけではないという気がする。
[11月30日(金) 原久子]
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北島敬三写真展 PORTRAITS
  10/23〜2002/2/3 川崎市市民ミュージアム・写真ギャラリー[神奈川]
 
 
清潔感のある白いシャツ。ここに展示された写真の被写体となった人々は皆な白いシャツを着ている。同じ人を同じ条件で撮り続けた写真が並んでいると、髪型や顔の色つやの感じから時間軸を探してみたりする。写真ギャラリーは内側と外側、内部を仕切る壁すべてが湾曲していて、途切れ目なく並んだような展示になっている。真正面を笑うでもなく怒るでもなく表情を殺して印画紙に焼きつけられた顔、顔、顔……。くるりと最後に外側の壁にまわり込んだ時、そこに写った男性の顔に見覚えがあった。某代理店社員の知人だった。何故かこんなところで再会。額がどんどん広くなっている。笑った顔しか印象に残っていなかったから、すぐにはわからなかった。
[11月30日(金) 原久子]
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フォスコ・マライーニ写真展 イル・ミラモンド――レンズの向こうの世界
  11/8〜12/4 東京都写真美術館
 
 
文化人類学者であり、登山家、写真家としても活動。18才のときに未来派写真展に出品したというマライーニ氏は1912年フィレンツェ生まれ。世界中のさまざまな場所で撮られた写真。アイヌの調査研究もしていた氏は日本にも住んでいた。構図がそっくりなのに、あまりにも違う2枚の写真が記憶から離れない。《ハラッキ(鶴の舞)を踊るアイヌの女たち》には雪深い大地を一列に並んで前に進む凛とした表情の女たちが、そして《葵祭で》には朱の衣に黒の烏帽子をつけて歩く男たちの列が写っていた。何枚かの写真を隔てて展示されていたが、間に展示されていた写真の記憶はすぐになくなってしまった。
[11月30日(金) 原久子]
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Dreamtime in Morishita Studios
  11/30〜12/2 森下スタジオ[東京]
 
 
Bグループは西山美なコが美術を担当。鉄条網を張った柵の中央にピンクの半透明の布が筒状に天井から御廉のように垂れている。床にはバラの絵。まわりにはチープなリボンにサクラ型の名札。名札にはテレクラのカードが入っている。どれをとってもピンク。Aグループの男子チームのグラインダーマンの動きとは対照的に、パフォーマーの指輪ホテルは腰も膝もしっかりしていなくて、走り回る場面も心もとない。同じ戯曲をもとにつくったものとは思えない。聞くところでは、Aグループも3日間ぜんぜん違ったという。明日はどんなふうになるのだろう。
[11月30日(金) 原久子]
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