アートフェア
- Art Fair
- 更新日
- 2024年03月11日
さまざまなアート・ギャラリーが一同に集まり、作品を展示販売する催し。基本的にはアート作品の売買を目的としているが、アーティストにとっては新作発表の場、コレクターやギャラリストにとってはアート市場の動向を探る情報交換の場、一般客にとっては新しい作品の鑑賞の場として、多角的な側面をもっている。アートフェアはその国のアート市場の活性化や自国のアートを内外にアピールするだけでなく、他国の美術関係者とのコネクションを繋ぐ絶好の機会でもある。各国各地域で多くのアートフェアが行なわれているが、スイスのバーゼルで開催される「アート・バーゼル」が出展ブース数、動員数とも最大規模である。そのほか、パリの「FIAC(国際コンテンポラリー・アートフェア)」、アート・マガジン『FRIEZE』が主催するロンドンの「フリーズ・アートフェア」、アート・バーゼルの姉妹イヴェントであるマイアミの「アート・バーゼル・マイアミビーチ」などがある。出展ギャラリー側には創業年数や高額な出展料など厳しい条件が課せられることも多いが、最近では新興のギャラリーも積極的に参加できるように敷居を低くしているところや、創業間もないギャラリーに特化したアートフェアもある。また、毎年テーマを決めたり、招待国を設定したりして、単なる作品売買の場だけでなく作品鑑賞の場としても楽しめるようなアートフェアもある。世界中から美術関係者がやってくるため、同時期に多くの展覧会や文化イヴェント、パーティーが行なわれ賑わいを見せる。日本では2005年より「アートフェア東京」が開催されている。
補足情報
参考文献
『現代アートビジネス』,小山登美夫,アスキー新書,2008