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ゲリラ・アート

Guerrilla Art
更新日
2024年03月11日

路上や公園、市街地、公共施設などで無許可のまま突発的に行なわれる表現活動。「ゲリラ・アート」という特定の表現様式が定着しているわけではないが、グラフィティなどのヴィジュアル・イメージやハプニングなどの身体表現を包括する概念として考えられる。既存の制度や日常生活の秩序が不意に撹乱されたときに用いられることが多い。それゆえ、ゲリラ・アートの歴史的起源を特定することは難しい。とはいえ、それがつねに美術館や画廊などの美術制度に対抗するかたちで生まれていることは事実である。ハイレッド・センターによる《首都圏清掃整理促進運動》にせよ、小沢剛の《なすび画廊》にせよ、ゲリラ・アートは既存の美術制度に対する不意打ちとして理解できるからだ。ゲリラ・アートは、その暴力性ゆえ、時として社会秩序からの大きな反撃を受けるが、そのことによって普段あまり意識することのない美術制度のからくりや日常生活を暗に支配する力関係を浮き彫りにすることがある。ゲリラ・アートを単なる撹乱分子として軽視できない大きな理由がここにある。現在ではニュータイプ・ゲリラ・アートとも呼ばれるが、両者のあいだに明確な定義の差はない。

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補足情報

参考文献

『Newsweek日本版』2008年7月16日,「神出鬼没のゲリラアート」,ソニア・コレスニコフジェソップ,阪急コミュニケーションズ