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ステンシル

Stencil
更新日
2024年03月11日

合羽版、型紙摺り。フランス語ではポショワール(pochoir)と呼ぶ。絵具をつけたい形を切り抜いた型紙(紙、金属など)を支持体にあてがい、その上から絵具を刷ることで穴を通して形を転写する方法。孔版の最も基本的な技法で、日本では古代から染色の分野で使われていたようである。繊細な描写には不向きだが、簡潔で明快な表現が得られる。孔版全般はプレス機を使用する必要がないため支持体を選ばず、幅広い対象に印刷することができる。また孔版は版画技法の中で例外的に、下絵が反転しないのも特徴である。ステンシルを有効に使った例として最も名高いのはマチスの《ジャズ》シリーズだろう。「合羽版」もしくは「合羽摺り」の呼称の由来は、染色の型紙に使用する桐油(とうゆ)を引いた耐水性の紙(桐油紙)を、かつては雨具に利用していたことから。

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参考資料

《ジャズ》,アンリ・マティス,1944-47