地中美術館
- Chichu Art Museum
- 更新日
- 2024年03月11日
2004年に瀬戸内海の直島に開館した美術館。直島、豊島、犬島を中心とする「ベネッセアートサイト直島」の中心的な施設のひとつであり、建築家の安藤忠雄が設計を手がけている。その全体が地中に埋まっているという建築物としての見所はもちろんのこと、同美術館はクロード・モネ、ジェームズ・タレル、ウォルター・デ・マリアの三者の作品のみを恒久設置しているという点において、きわめて特異な美術館である。作品と建築の双方から醸し出される現代の礼拝堂のような雰囲気は、瀬戸内海の離島という地理的な条件ともあいまって、さながら聖地巡礼をしているかのような体験を鑑賞者に与える。そのような意味で、同館は近代的な展示空間としてのホワイト・キューブの次のパラダイムに位置する、いわば「サイトスペシフィックな美術館」の好例であると言えるだろう。
補足情報
参考文献
『地中美術館』,財団法人直島福武美術館財団地中美術館,2005
『地中ハンドブック』,財団法人直島福武美術館財団地中美術館,2005