メンフィス
- Memphis
- 更新日
- 2024年03月11日
イタリアのエットレ・ソットサスを中心に若手デザイナーや建築家によって結成された前衛的なデザイナー集団。メンフィスと言えば、エジプトの古都やエルヴィス・プレスリーの故郷を思い浮かべる人が多いが、デザイン界では別の意味を持つ。たまたま聴いていた、ボブ・ディランの歌「Stuck Inside of Mobile with the Memphis Blues Again」がグループ名の由来だという。ソットサスは、76年にアレッサンドロ・メンディーニらと共に、前衛的なデザイナー集団「スタジオ・アルキミア」を結成、さまざまなプロジェクトを手がけており、すでにラディカル・デザイン運動の先駆け的な存在であった。81年にメンフィスを結成、同年、ミラノ国際家具見本市に発表した作品が大きな話題を呼び、80年代を代表する一大デザイン・ムーヴメントを築く。彼らはモダニズムの機能性や合理性、グッド・テイストに疑問を持ち、新しい表現を模索し続けた。ソットサスに共鳴した人々は多く、国際色も豊かだった。
補足情報
参考文献
「倉俣史朗とエットレ・ソットサス」展カタログ,安藤忠雄、伊東豊雄(寄稿)、三宅一生/21_21 DESIGN SIGHT(編集),ADP,2011