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モアレ

Moire/moiré(仏)
更新日
2024年03月11日

干渉縞。細かい規則的なパターンを複数重ね合わせた際に視覚的に生じる縞模様、もしくはその現象。もとは平行の繊維を複数重ねた時に現われる模様を指す繊維業の用語が一般化したもの。日本語では「モワレ」とも。仏語でアクサン付きのmoiréと表記する場合もある。模様の一定周期が重なりによってずれることで発生し、印刷物の網点やモニタ上の画素などさまざまなメディアで見られる。網点で表現した画像をスキャンすると網点が干渉することでモアレが発生しやすく、図像の再現を阻害するため一般にはノイズとして避けられる対象であるが、あえて模様として活かすこともある。美術においては視知覚と工業生産への関心が高まった1960年代に特に注目され、オプ・アートにモアレを用いた作品があるほか、網点や画素で成り立った既製の大量生産イメージのコピーを利用した作品において、その複製性をモアレによって自己言及的に示すものもある。また建築において、別のパターンをプリントした複数枚のガラスを重ねることでモアレを発生させ、視線の移動によって変化するファサードをつくる例もある。

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参考文献

Optic Nerve : Perceptual Art of the 1960s,Joe Houston,Merrell,2007