バックナンバー
2011年01月15日号のバックナンバー
フォーカス
2011年、美術の展望
[2011年01月15日号]
2010年にartscapeにて連載いただいたレビューアーの方、学芸員の方を中心に、今年の注目すべきアートシーンと、ご自身の活動予定についてご執筆いただきました。
老鮫と若き錬金術師 ガゴシアンとワース
[2011年01月15日号(木村浩之)]
今、不況から回復しつつあるように見えるアートビジネス界で、最も目立つ2人がいる。ラリー・ガゴシアン(アメリカ)とイワン・ワース(スイス)だ。今回は、『Art Review』誌(イギリス)恒例のアート界権力番付「The Power 100」2010年版の1位と3位でしのぎを削るこの2人にフォーカスしたい。
結論らしいことから言えば、両者はプライマリー・マーケットだけでなく、セカンダリー・マーケットも積極的に扱っているということで共通している。デミアン・ハーストのように自分の作品をコレクターから買い戻したり、ギャラリー(プライマリー・マーケット)を経ずアーティストが直にオークションハウスに作品を持ち込むといった変化が起こっている現在、ギャラリスト・ディーラーにも、支店の世界展開と自身のコレクションの展示、あるいは一言でいうならばブランディングという新しい動きが出てきている。
キュレーターズノート
呉福万博2010/オヤジとマキの八千代座組曲
[2011年01月15日号(坂本顕子)]
元旦の朝、窓を開けると外は一面の銀世界。九州の平野部での元旦の積雪は数十年ぶりだという。その清明な光景に、新たな年の始まりを感じると同時に、まずは年度末に行なわれ印象に残った展覧会やイベントを振り返っていってみたい。
現代日本文化のグローバルな交渉──小沢剛について
[2011年01月15日号(住友文彦)]
前回の寄稿以降は、自分自身が参加したり、あるいは企画するレクチャーやシンポジウムが多かったため、展覧会を見に行く時間をあまり確保できていなかった気がする。そうしたなかで参加した学会誌『表象』のための共同討議「現代日本文化のグローバルな交渉」(2011年4月刊行予定の『表象』第5号に掲載予定)の前後で考えたことがあった。
「スガノサカエの図画展──ハローエヴリバディ!」×「東北画は可能か?其の四〜青森編〜」
[2011年01月15日号(日沼禎子)]
十和田市現代美術館は、コンセプト、建築、作品、周囲の環境整備などトータルな魅力で多くの来場者がある。常設展はもとより、ほどよいスペースのギャラリーで展開される企画展を気軽に楽しむことができることも魅力である。