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2013年08月01日号のバックナンバー

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フォーカス

舞台芸術とその周辺──異化される人間たち

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[2013年08月01日号(多田麻美)]

 今年の3月から5月にかけて、北京ではパフォーマンス・アーティストの厲檳源が、全裸のまま夜の街を駆け抜け、話題を呼んだ。十字架や空気人形を抱えたり、バイクに乗ったりしながら行なわれた、本人いわく「芸術的創作とは無縁」の「自らの困惑をぶちまける」行為は、通算10回にわたって行なわれたのだった。
 いま思えば、それはどこか暗示的だった。当然、直接の関係はないまでも、公共の場での自爆事件や無差別殺人といった「個人の事件」から、一万人の市民による原発関連施設の建設反対デモといった「集団的行為」に至るまで、この夏の中国は社会や外部の環境に素手で「体当たり」した事件が目立つからだ。これらが、日々閉塞感と保守性を増す社会への不信感、急激な都市化に伴う、あまりに否応ない人間の疎外化と連動していることは、想像に難くない。
 そんな社会の空気を反映してか、北京の芸術界でもこの夏は、身体とその置かれた環境との関係をめぐる表現が光ってみえた。

キュレーターズノート

「石元泰博フォトセンター」誕生/塩田千春──ありがとうの手紙/安部泰輔──シャガール世界/シャガールの不思議な森

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[2013年08月01日号(川浪千鶴)]

 高知県ゆかりの世界的な写真家、故・石元泰博(1921〜2012)の誕生日にあたる6月14日、高知県立美術館内に「石元泰博フォトセンター」が開設された。美術館が個人の写真家に特化したアーカイブを館内に設置することは、国内では初めての画期的なことであり、石元氏の顕彰はもちろんのこと、プリントやフィルムの保存・整理・データ公開などの具体的な活動、写真に関する著作権管理などに対して、さまざまな方面から注目と期待を集め始めている。

北海道の美術家レポート①川上りえ

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[2013年08月01日号(岩﨑直人)]

 北海道にしっかと根を下ろして活動するアーティストは数多い。そのなかでキラッと光彩放つ実力者もまたあまたいるから、この地は興味深い。本連載では、年齢性別ジャンル等一切問わず、独断で、しかし、おおいに賛同を得られるであろう優れた作家とその作品を取り挙げ、紹介していきたい。

トピックス

ルーヴル - DNP ミュージアムラボ「スペイン絵画に関する鑑賞」システムレポート

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[2013年08月01日号(栗栖智美)]

 2013年7月3日、パリ・ルーヴル美術館で、当美術館とDNPによるミュージアムラボ第3弾のレセプションが行われた。

artscapeレビュー

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