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2019年06月01日号のバックナンバー

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フォーカス

【ハノイ】芸術はなぜ必要か──ベトナムから考える

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[2019年06月01日号(遠藤水城)]

2010年、アーカス・プロジェクトのディレクターを辞し、東京から関西に拠点を移した。東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS)の設立と運営に携わる一方、インディペンデント・キュレーターとして「曽根裕|Perfect Moment」展(東京オペラシティアート ギャラリー、2011)、国東半島芸術祭「希望の原理」展(2014)、「裏声で歌へ」展(小山市立車屋美術館、2016)、國府理「水中エンジン」再制作プロジェクト(2016)などを手がけてきた。そんな折、まったく突然の招聘が舞い込んだ。ハノイに新しくできるアートセンターのディレクター職に就かないか、というものだった。以前、フィリピンやインドネシアに長く滞在した経験があるため、抵抗感はそれほどなく、むしろ好奇心と期待を胸に快諾した。以来2年が経つ。これを機会に、自身の現況やベトナムのアート状況について書いてみたい★1

キュレーターズノート

身体はどこから来て、どこへ行くのか──YCAMバイオ・リサーチとcontact Gonzoがとりくむ身体表現

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[2019年06月01日号(津田和俊/吉﨑和彦)]

山口情報芸術センター[YCAM]では、近年、急速に一般化が進むバイオテクノロジーの新たな応用可能性を、アートや教育、地域など多様な切り口から模索するプロジェクト「YCAMバイオ・リサーチ」を2015年より展開している。今年はアーティスト集団、contact Gonzoを招聘して作品制作を試みる。10月から開催する展覧会に向けて現在リサーチや実験を行なっているが、これから3回にわたって、本展担当キュレーターの吉﨑とYCAMバイオ・リサーチ研究員の津田がその背景とプロセスを紹介していく。

連続と非連続のあいだ──「5月」/「やなぎみわ展 神話機械」

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[2019年06月01日号(住友文彦)]

美術作品や展覧会を、自分がすでに知っている形式とは異なるものとして考えてみたいと思ったことがある人は少なくないだろう。それは既知の価値体系を再生産することへの批評として、あるいは歴史や文化を複数的なものとして想像し直すための意義を持つはずだが、それを実践するのはもちろん簡単なことではない。強い意志で別のものをつくり出しても、循環論法のように元の形式に似た何かにしかならない場合が多いからだ。その循環から抜け出すにはどうすればいいのだろうか。

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