artscape artscape TOP
MORI channel|水戸芸術館現代美術センター学芸員・森司によるブログ。学芸員の日常や最新のアートニュースを伝えます。
2005.10.28

アートの秋

CIMG8909web.jpg
「へーぇ。コンビニで株か。」と思わずバスの窓越しに写す。
PCや携帯で株が売り買いできる時代なのだから驚くこともないのだが、コンビニ利用頻度の低い僕は、格段に向上しているであろう設置されている端末機サービスの内容のすごさを知らない。それ以上に、「厳選肉まん」の幟と一緒に「株(取引)」が宣伝されて売られていること、商品として株がここまで日常になった/なっていることの驚きもあり、ちょっと「へ〜ぇ。」と思いながら写したしだい。今日も秋晴れで気持ちがいい。素敵なことです。


水戸市中心市街地の一等地にあるダイエーの前を通過するときに水戸ダイエーが10月31日で閉店することを思いだし、その一方で常磐線の車窓から、ついさっき見た巨大な11月11日オープンのイオン水戸内原SCを思い出しながら、街並を見ていたら、バス停を一つ先まで乗り過ごす。芸術館最寄りのバス停のある泉町には、来年の3月に移転・新築オープンする京成デパート(売り場面積は東京以北エリアでは随一と聞いた。ま、そうだろう。何しろデカイ)がその外観の全容を見せ始めている。


芸館に着くと机の上に刷り上がったばかりのCACギャラリートーカーさんが主体となって作成している「R&D」2005.秋号が配れてあった。今回はもちろん「X-COLOR/グラフィティ in Japan」の特集。担当学芸員の独り言のコーナーに同展企画者の窪田学芸員が寄稿してるのだが、そのなかにタイトルの意味を紐解いているくだりがある。——『英語で「X]には、「交わる、交差する」というニュアンスがあります。このタイトルには、色々な特色(COLOR)を持ったライター達同士が交わること、そして普段タイラーと接点の無い一般市民とライター達が交差することによって、街全体が活性化し、新しい「COLOR」(色)が生まれることを願ってつけられたものです。』——企画者である窪田学芸員が意図した本展覧会の隠された意義、それがタイトル「X-COLOR」にこのように託されていたことを改めて知る。(遅すぎですね。)


お昼は、「じんじん」さんらと久しぶりにカルマ。美味カレーを食べながらしばし雑談。午後に短い原稿を1本仕上げてメールで送り、明日・明後日の出張の準備などをする。

週末の金曜日と言うこともあり、今日はパーティー目白押し。横浜ではBankARTを24時間51日間開け続ける「BankARTLife —24時間のホスピタリティー」のオープングパーティーがあり、六本木ではオオタファインアートで「さわひらき」個展のパーティーがある。さらに都内某ホテルでは、21時から27時までのアニエスベー来日の記念パーパーティー。それらの案内をもらっていて、本当は、お祝いやお礼のために挨拶をしに行かないといけないのだけれども、水戸から夕方駆けつけることなく失礼してしまう。
秋は何かと—講演会やシンポジウムなど—企画が重なり、さらに自分が関わっているプログラムの開催日や私用と重なりどうにも行けないことが多くなる。先日は、大阪の「もの派の再考」と東京の「平行芸術展」。次回、11月13日は、横浜横浜守谷(つくば)取手と4つも重なる。しかもこの日は抜き差しならぬ私用でどれもNG。
と言うわけで、行かれるときには大いにムリしても出かけるべしと、明日・明後日は青森で青木淳さんが手掛け竣工した県立美術館(他)を見に行ってくる。コミッションワーク作品の命名式もあるので、来年7月から、弘前で開催する「A to Z 展」の準備で忙しい奈良美智さんにも会えるハズ。ちょっとばかり改めて御挨拶しておかないとならないこともありなのです。

明日は飛行機に乗る前に、上野の森でポルケ展を見て行かなくては。30日までの会期だからさ。

Posted by 森司 at 00:12 | 雑記帳











*コメント掲載の可否は、編集部で検討させていただきます。あらかじめご了承ください。