人は生まれ、生きて、いつか死んでいきます。

薔薇も毎年咲き続けていますが、同じ薔薇ではありません。

芽吹く赤い葉と緑の葉。赤と緑の間に何千色もの色が見える人もいれば少しの色しか見えない人もいます。色覚には多様性があります。私は画家でもあり、カラーユニバーサルデザインを研究していて、先天赤緑色弱の支援団体CUDOを立ち上げた理事でもありますが、私自身は赤緑に関して色覚が非常に鋭いです。100hueチェックという色覚の検査で1エラーも出ません。この色覚は父の家系からの遺伝と思われます。父は色覚と嗅覚が良く、薔薇の香りにはとてもこだわっていました。

感覚を継ぐのは遺伝とそれを伝える知性です。私たちは何を継ぎ、何を伝えていくのでしょうか。

命を繋ぐこと、延命すること、先人の感覚を継いでいくこと、それらを「おじいちゃんの薔薇園で」で考えます。