この度、バンビナートギャラリーでは初となる物故作家による個展「伊藤久三郎展」を開催いたします。

伊藤は、1906年京都市生まれ。1928年京都市立絵画専門学校本科<日本画>(現京都市立芸術大学)を卒業、その年に単身東京に転居しました。1929年から「1930年協会展」「二科展」に出品。1938年には二科会のなかでも先鋭的な絵画を探求する九室会が結成され、メンバーとなりました。
1944年京都に転居。以降、行動展(行動美術協会)への出品を中心に、「抽象と幻想」(1953、東京国立近代美術館)、「第4回サンパウロビエンナーレ」(1957)、「前衛絵画の先駆者たち」(1965、京都国立近代美術館)、「回顧展伊藤久三郎・小牧源太郎」(1971、京都市美術館)などに出品するなどしました。
1977年死去。以降も「伊藤久三郎—透明なる叙情と幻想」(1995、O美術館)、「藤田嗣治と二科・九室会の画家たち」(2006、京都国立近代美術館)、「没後40年—伊藤久三郎展幻想と詩情」(2017、横須賀美術館)、「伊藤久三郎展」(2020、京都文化博物館)など継続的に紹介されています。