池上秀畝(明治7-昭和19(1874-1944))は、現在の長野県伊那市高遠町に生まれ、荒木寛畝の最初の門人・内弟子となり、大正5 (1916) 年から3 年連続で文展特選を受賞、帝展では無鑑査、審査員を務めるなど官展内の旧派を代表する画家として活躍しました。
池上秀畝の作品は、旧派と一括りにされることが多いですが、表現の多様性や、同い年で同じく長野県南部出身の菱田春草に代表される新派とは、また異なる立場から新しい日本画を実践しました。秀畝は、展覧会芸術だけでなく、襖絵や障壁画といった、室内装飾などにも取り組んでおり、同時代の人々に支持されていましたが、近年では新派ほど研究がされておらず、展覧会等で取り上げられる機会も多くはありませんでした。
生誕150 年を機に、旧派の代表格とされた池上秀畝の人生と代表作をたどり、決して「旧」ではない秀畝の画業の全体像を振り返ります。[美術館サイトより]
前期:05月25日(土)~06月11日(火)
後期:06月13日(木)~06月30日(日)